古い建物に住んでいる場合、30Aまでの電気契約しか選べない場合があります。
特にエアコンなど電気を多く使う冬や夏は、毎日ブレーカーが落ちるのはかなりのストレスです。
今回は、電気容量を30A以上に上げられない原因や40A以上に上げる方法、どうしても上げられない場合の対処法などを解説します。
また、アンペア数が上がらない場合の対処法も紹介しますので、ぜひご覧ください。
30A(アンペア)以上に変更できないのはなぜ?原因と理由
アンペアを変更できない理由には、建物の電気設備が30アンペア以上に対応できていないというケースが多々あります。
マンションなどでは個別にアンペアを設定できないケースもありますが、戸建て住宅では電気設備の老朽化が原因であることが多いようです。
30A以上に対応していないおもな理由は以下です。
- 30アンペア以上に対応していない単相2線式
- 分電盤(ブレーカー)が古くて30アンペア以上に対応していない
- 電気のケーブルが30アンペア以上に対応していない
それぞれ詳しく説明します。
30アンペア以上に対応していない単相2線式
30アンペア以上の契約ができない場合、「単相2線式」と呼ばれる配線方式になっていることがあります。
これは「単相3線式」という配線方式に変更することで解決できますが、電気工事が必要です。
単相2線式は1990年代以降に建てられた建物では特別な理由がない限り採用されていませんが、それ以前に建てられた建物では単相2線式の可能性があります。
見分け方は分電盤のアンペアブレーカーに3本(赤、黒、白)の線がつながっていれば単相3線式、2本(赤、白)しかなければ単相2線式です。
また、例外もありますが、電柱から自宅の電気メーターまで電線が3本ある場合は単相3線式、2本の場合は単相2線式となります。
単相3線式は30アンペア以上の電力を使うことができるだけでなく、200Vの電力も使うことができるようになります。
200Vを必要とする家電は、IHクッキングヒーターや広い部屋用のエアコンなどです。
分電盤(ブレーカー)が古くて30アンペア以上に対応していない
分電盤とは、アンペアブレーカーや漏電ブレーカーを備えた配電盤のことです。
電柱から引き込まれた電力線は分電盤に接続され、分電盤は各部屋に電力を分配する装置。
この分電盤に付いているブレーカーの最大容量が30Aの場合、交換が必要です。
新しいタイプで30Aの分電盤が設置されることはないと思いますが、 築30-40年以上前だとありえます。
目安としては、蓋のないタイプは古いので30Aまでしか対応していない可能性があります。
本体に対応アンペアが書かれている場合が多いので、確認してみてください。
シールが貼ってある場合もありますし、タグなどに書いてある場合もあります。
分電盤の交換には電気工事が必要です。
電気のケーブルが30アンペア以上に対応していない
使用する電線には種類があり、それに応じて許容電力(流せる最大電力)が異なります。
例
- VVF 2.6 ㎡ 許容電流 32A
- CVT 8m ㎡ 許容電流 62A
など
現在使用している電線がVVF2.6m2の場合、32Aまでの電力しか使用できないので、CVT8m2に交換する必要があります。
これも自分でできることではなく、電気工事が必要です。
分電盤からコンセントまでなど、電線を使う場所によっては許容電流の低い電線を使うこともできますが、主線(根元ケーブル)は30A以上に対応する必要があります。
単相2線から単相3線に変換する工事費用の目安
作業が必要な項目が多いほど価格は高くなりますが、多くの場合、ここで紹介した3つの項目すべての交換が必要です。
配電系統が古い(建物が古い)可能性が高いので、3項目のうち1項目だけを交換するという状況はほとんどありません。
3点とも交換する場合、おおよその価格帯は87,780円~200,000円です。
この価格帯は、自宅を見てもらったり、電気工事業者の施工事例を見たりして見つけたものです。
幅が広い理由は、電気工事業者によって価格が異なることと、高所作業車の必要性など、自宅の場所や立地にもよるからです。
建物の環境や状況によってかなり幅がでてしまうので、まず見積もりを取るのが確実です。
うちが金額を教えてもらえたのは、電気の不具合で大手電力会社さんに来てもらったときに、ついでに単相2線から単相3線に切り替える工事の見積もりしてもらったからです。
40アンペア以上使うにはフル工事が必要と言われ、20万円近くになると言われました。
単相2線から単相3線に変換する工事は街の電気工事店に頼むのがオススメ
電気工事というと、電力会社がやっているイメージがありますが、ちょっと違います。
大手電力会社に依頼すれば、単相2線式から単相3線式への変換は行ってくれますが、実際の工事は電力会社自身が行うのではなく、別の電気工事業者が行います。
しかし、実際の作業は自社ではなく、別の電気工事業者が行うため、中間マージン(人件費)が発生し、結果的に価格が高くなる。
また、電気工事業者が電力会社の子会社やグループ会社である場合もありますが、この場合も自社で工事を行わないため、価格が高くなります。
建物を建てた工務店も同様です。
単相2線式から単相3線式に切り替える工事を請け負ってくれることもありますが、電気工事のほとんどは電気工事士が行うため、中間マージンが発生します。
建設会社に電気工事を依頼したところ、電気工事業者に直接見積もりを取ったら半額近くになってしまったというケースもあるようです。
工務店とは長い付き合いになるかもしれませんが、電気工事業店に直接依頼した方が安くなる可能性が高いです。
ですから、電力会社や工務店から見積もりを取ったとしても、じっさいに作業する電気工事業店からも見積もりを取った方が絶対に良いのです。
電気工事はどこに頼めば良い?
電気工事の見積もり依頼をするなら電気の工事屋さんがオススメ。
- 全国対応
- 自社施工だから低価格
- 最短30分で出張OK(エリアにより異なる)
電気の工事さんを利用すれば、工事自体を自社で行っているため、低価格で電気工事を請け負うことができます。
また、料金設定も非常にわかりやすく、出張費が固定の3,300円、それに部品代、実作業費なので、不自然に高くなることはありません。
作業料金の中には、素人にはよくわからない項目もあるので、明朗会計はとても心強いです。
工事の電気屋さんは施工事例にもありますが、単相2線式から単相3線式への切り替えは87,780円(税込)と最安値クラスでおこなった実績があるので、かなりお得に切り替えができるかもしれませんね。
見積もりだけなら完全無料ですし、工事を依頼しない場合も強引な勧誘はありません。
複数の電気工事店から見積もりを取る方が確実ですが、まずは電気工事店から見積もりを取ることをおすすめします。
最大30アンペアで起こる不具合・デメリット
最大30アンペアで漏電ブレーカーが落ちることがあります。
単相2線式の場合、最大電流は30Aまでしか設定できませんが、これは漏電ブレーカーも同じです。
30A以上設定できない場合は、漏電遮断器も30Aまでとなります。
通常、アンペアブレーカーは故障しますが、漏電遮断器の上限も30Aであれば、漏電遮断器も故障する可能性があります。
漏電ブレーカーが落ちるたびに、漏電遮断器がないのに、漏電遮断器の心配をしなければならない。
たいていの場合は大丈夫なのですが、漏電していると思われる場合は、怪しい箇所をすべて目視で確認しなければならず、かなり手間とストレスがかかります。
同時に、使っている家電製品についても考える必要があります。
消費電力が30アンペアと低い場合は、同時に使用する家電製品も考える必要があります。
特に電子レンジは消費電力が大きいので、一人暮らしで自炊をしている人はギリギリのところです。
ヒーターをつけながら電子レンジ、炊飯器、湯沸かし器を同時に使うと、30アンペアを超えてブレーカーが落ちる可能性があります。
家族で暮らしている場合は、食器を使うときはヒーターを切るなどの対策をとらないと、すぐにブレーカーが落ちてしまい、かなり不便です。
しかし、どうしても電気の契約アンペア数を上げざるを得ない場合、家電製品の電気使用量の目安をご紹介します。
消費電力の高い家電の電力量の目安
以下は電気を多く使う家電製品で、同時に使用することが多いので、ブレーカーが落ちた場合は、これらの家電製品を同時に使用しないようにしてください。
メーカーやサイズによって電気量は大きく異なりますので、あくまでも参考程度にご利用ください。
項目とアンペア数の目安
- エアコン10畳用(暖房) 起動時20A。6.6A
- エアコン10畳用(冷房) 起動時14A。6.6A 5.8A
- 電気コンロ 10A
- 電気カーペット3畳用 8A
- 電子レンジ 30L 15A
- 冷蔵庫 450L 2.5A
- 洗濯機 洗濯用2A:乾燥用13A
- 乾燥機 12A
- 湯沸かし器(電気ケトル) 10A
- アイロン 14A
- IH炊飯器 5.5合 13A 炊飯用
- テレビ 42型液晶 2.1A:プラズマ 4.9A
- 電気使用量が多い&同時に使うことが多い家電製品
- 基本的に加熱する家電は電気を多く消費します。
エアコンや炊飯器は電源を入れたときのアンペア数が最も大きく、一定の温度に達したり保温したりすると消費電力が下がります。
そのため、エアコンをつけたばかりの状態で食事の支度をすると、ブレーカーが落ちる可能性が高くなります。
また、ここでは触れていませんが、照明やスマートフォン、パソコンの充電などにも電力が使われているため、30Aのすべてが常時使用されているわけではありません。
30Aもあると、エアコンやヒーターをつけるときにブレーカーが落ちないように注意するのが大変ですね。
それでもアンペア数が上がらない場合は、以下の方法を試してみてください。
ブレーカーを落とさないための節電方法
暖房にエアコンを使っている場合、消費電力が1~2アンペア程度なので、ガスコンロに変更するのが効果的です。
また、エアコンはつけ始めが一番電気を消費するので、ガスコンロで温度を上げてからエアコンをつけるとよいでしょう。
節電のためにドライヤーを使わず自然乾燥することを勧めているブログもありますが、個人的にはあまりお勧めしません。
節電にはなりますが、ドライヤーを我慢するような生活はもったいないと思うので、個人的にはおすすめしません。ドライヤーのない生活は…」という思いがあるので、個人的にはおすすめしません。個人的にはお勧めしません。個人的には、おすすめしません。
ドライヤーを我慢した結果、体調を崩してしまったら大変ですからね。
それならば、40アンペアくらいまで電源容量を増やした方がストレスなく快適に暮らせると思います。
どうしても上げられない場合は、先ほどのアンペア数の目安を参考に調整してみてください。
賃貸の場合など、どうしようもないケースもありますが、今後のことを考えると、早く容量を増やしたほうが、快適に暮らせる期間が長くなります。
30アンペア以上に変更する方法のまとめ
単相2線式で30A以上に上げられない場合は、単相3線式に変更する必要があります。
何らかの理由で不可能な場合は、消費電力の大きい電化製品の同時使用は控えた方がよいでしょう。
かなり不便で、ブレーカーが落ちるたびにストレスがたまるかもしれませんが、なんとかしたいものです。
コストが気になるなら、個人的にはすぐにでも乗り換えることをおすすめします。
というのも、ブレーカーがずっと落ちているストレスはすごいからです。
また、便利な家電がたくさん発売されていますが、うかつに購入しないようにしましょう。
食器洗い機や乾燥機などの家電製品を使って、生活を楽に、時短しているご家庭がある一方で
食器洗い機や乾燥機などの家電製品を使って、生活を楽に、時短している家庭がある一方で、電子レンジを使おうとすると、いちいち火を止めなければならないのだそうです。
誰かがドライヤーを使ったら、テレビを消さなければならない。
たった一度の出費で、これだけの時間と手間を省くことができるのですから、安いものです。
できるだけ安く済ませるには、複数の会社から見積もりを取り、最も適した会社を選びましょう。
なかでも電気工房は、全国対応で87,780円(税込)と最安値なので、一度見積もりを取ってみるとよいでしょう。
また、地域の電力会社とお付き合いがあれば、工事業者から見積もりを取って比較することも可能です。
それでは、少しでも安く、電気に縛られない快適な生活が送れることをお祈りしています。
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